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カストルフの演出について思うこと(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

カストルフの演出について思うところを少し書きます。

的外れこの上ない印象文ですが、笑って読み捨てていただければ幸いです。

今回、カストルフのリングを観て全作品共通して思ったことは、
「歌手が実に良い演技をしている」
と言うことでした。

時に活き活きと、時に寂しげに、場面に応じたとても細かい表情を歌手たちが
見せてくれます。常に舞台に、歌手たちの演技を引き出すなんらかのエネルギー
が支配していたように感じます。

この、演技を引き出す道具立ての一つとして、テレビカメラとスクリーンが
あげられると思います。
歌手たちは常にテレビカメラに映されていることを意識せざるを得ず、しかもそれ
が客席に大きなスクリーンで映し出されているのですから、演技に手を抜くことが
できません。カメラは舞台の裏側まで追いかけてきますから、
舞台の裏側にいる時も緊張感を切らせることができません。

黒澤明が撮影の際に、複数台のカメラを用意し、あえていろんなアングルから撮る
ことで役者にどう撮られているか分からないようにして、役者から全身の演技を
引き出していた手法とよく似ているように思います。

また、もう一つの道具立てとして、舞台上に出てくる黙役の役者さんがあげられ
ると思います。この黙役は演技のプロとして常に舞台の上にいて、全体の演技を引っ
張ってゆくけん引役を担っているように感じました。

カストルフの演出は、常に舞台に活力を与え続け、活きた舞台を作り上げること、
これに尽きるのではないかと考えています。リングが持つ個々の場面ごとの劇的な
要素を最大限に引き出すために、あえて論理的な整合性は無視して、その場面ごと
にカストルフが最適と思われる情景を、時に映画から拝借したり、実景から拝借し
たりして、モンタージュのようにして組み立てていったのだと思います。

私の近くに座っていたデンマークから来たという女性は
「政治的なパロディが満載でとても面白い。ディテールにもいろんな仕掛けがあって
見ていて飽きない」
と言っていました。なるほどと思います。

対して、私の隣に座っていたドイツ人は、見るのも嫌だと言わんばかりに終始下を
向いて音楽だけを聴いていました。これもなるほどと思います。

この演出は今のところ評価は9割不評、1割好評と言った感じだと思います。
ただ私は、この訳のわからない演出に不思議な感動を覚えました。
今後、カストルフが作り出す劇的な情景が、様々な論理的矛盾点を超える効果を
発揮した時、何か奇跡が起こるのではないかと言う気がします。


帰国(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

さて、バイロイトを発つ日がやって参りました。

宿の女将さんと旦那さんに別れを告げます。
とても親切にしてくださいました。私のなんちゃってドイツ語に付き合ってくれ、
私の母親が宿にかけてくる電話も取り次いでくれました。
母は、ドイツ語はおろか英語もほとんどしゃべれないのに、よく取り次いでくれた
ものだと本当に感謝しています。
そして私の携帯に電話せず、頑として宿の共同電話にかけ続けた母にも
なんだか妙に感心してしまいます。

ニュルンベルクで飛行機に時間があったので少し寄り道をします。

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ニュルンベルク裁判所。ナチスの戦争犯罪人を裁いた「ニュルンベルク裁判」が
行われた会場です。かなり小さいのに驚きました。さらに、現役の裁判所として
現在も活用されているところに二度びっくり。

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こちらはワーグナーのオペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の第一幕
舞台となった聖カタリーナ教会跡地。戦争で破壊されてしまい外壁しか残ってい
ませんが、オープンエアコンサートの会場として活用されていました。

前回のバイロイト訪問時は帰国時にオーバーブッキングで座席がビジネスクラスに
ランクアップするというミラクルがありましたが、さすがにそんなミラクルは2度は
起きませんでした。羽田空港に着いた途端に猛烈な熱風・・・
バイロイトへ帰りたい・・・


神々の黄昏(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

今日も演出解説会へ出かけます。
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カストロフの演出に対する関心は非常に高く、立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。
更に、会場からは盛んに質問や、拍手などの反応が巻き起こり、活況を呈していました。

この解説会、会場が合唱練習室では手狭になったため、この後はバイロイト歌劇場の
客席で行われることとなりました。

リングも「神々の黄昏」まで到達するととても寂しい気分になってきます。
お友達になったAnneさんは、
「Die Zeit passiert sehr schnell, besonders in Bayreut.
(時間が過ぎるのは速いわね。特にここバイロイトでは)」
と寂しそう。私も思わず神妙な面持ちになります。

舞台は一昔前の東ベルリンとニューヨーク証券取引所。この2つが、やはり舞台盆の
上で裏表になっています。
さらにこの2者の隙間を縫うようにして、階段が作られており、後ほど乳母車が落ちる
所でエイゼンシュタイン「戦艦ポチョムキン」のパロディーだと分かります。

ただし、この階段、装置としては小粒ですが、ピリリと山椒のような味わいを舞台に
加えてくれます。「神々の黄昏」の終盤で、いよいよ全てが終わり世界が浄化される
段になって、この階段での演技に色々なものが集約されて示されます。

何か事態が呑み込めていないグートルーネ、
階段の中ほどで息絶えているグンター、
悠々と煙草をくゆらせているハーゲン、
そして、階段の上から静かに降りてくるブリュンヒルデ、

何とも言えずゾクゾクっとくるものがありました。証券取引所のシーンよりもこの階段
シーンが黄昏のすべてではないかと感じました。

と、演出のことばかり書いてきたので、音楽のことも少し。
ジークフリートのライアンは声に癖があっていまいちな感じがしました。
ブリュンヒルデのフォスターはとても健闘していたと思います。
そして、何といっても、ペトレンコの舞台捌きは素晴らしかったです。

終演後は、演出家に対しては強烈なブーイングが浴びせられました。
演出チームがずーっと舞台でカーテンコールを受け続け、さらにガッツポーズなど
で聴衆を挑発するので、いよいよブーイングは大きくなり、
20分近くカーテンコールが続きました。

ただ、少なからずブラボーをかける人もいて、私もその一人でした。

立ち去り難い思いを残しながら、バイロイトを後にします。


ローエングリン(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

午前中は劇場横の合唱練習室で行われる、演出説明会へ参加してきました。
もっと早くに気が付けばよかったのですが、事前のリサーチ不足を恨むばかり。

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ワーグナー博物館館長のスヴェン・フリードリヒさんがスライドを交えて1時間弱、
演出の概要や意図を説明してくれます。全部ドイツ語なので何となくしか分かりません
でしたが、それでも有意義な時間でした。

印象に残った言葉(と言うか数少ない聞き取れた言葉)として、
「ノイエンフェルス氏は観客にもっと笑ってほしいと思っています。
『ローエングリン』の中では質問することは禁じられていますが、
笑うことまでは禁じられてはいませんから。」
とのこと。なるほど上手いことを言っているような、そうでもないような。。。

リングで座席が近くなので友達となったMichaelさんも来ていて、
「おぅ!トーキョーの友人よ!」と私の隣に座るなり
「Wo ist der Schwan? (白鳥はどこにいる?)」と質問してきます。
う~ん、どう答えればよかったんだろう・・・

ローエングリンですが、何といっても今日の目玉はフォークトのローエングリンです。
私の宿の女将さんも、「今日はフォークト様が歌うのね!素敵ね!」と少女のような
はしゃぎ様でした。あの登場した時の凛とした佇まいや、透明感のある声は、
当代随一のローエングリン歌いと言っても過言ではないでしょう。

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劇場外にはご覧のように「Suche Karte(チケット求む)」の札を持った人が沢山。
三幕の直前まで粘っている人もいました。その粘りが報われたことを祈るばかりです。

演出は、日本でもテレビ放映された『ネズミのローエングリン』。
ノイエンフェルスの狙い通り、客席からはクスクスと笑い声が上がります。
終演後のカーテンコールでは多少のブーイングもありましたが、おおむねブラボー
が掛けられていました。

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終演後は劇場近くのビアガーデンで一杯。








ジークフリート(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

私のバイロイト滞在も後半戦に差し掛かってまいりました。
心置きなく楽しみたいと思います。

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午前中は市内を散策。市内中央墓地にあるワーグナー家のお墓を墓参。
愛知祝祭管弦楽団の佐藤さんに「ワーグナー家のお墓参りは必須!」
と言われましたので行ってまいりました。近くにリストのお墓もあります。

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本日はメルケル首相がご来場です。メルケル首相見たさにご覧の人だかり。
ただ、プライベートな訪問と言うことで、観衆から拍手が沸き起こるでもなく、
バルコニーから挨拶するでもなく、言われなければ気が付かないほどのさりげなさでした。

ところで、バイロイト音楽祭のリングツィクルスは4公演で1枚の切符になっています。
つまり、4公演全部座席の位置は同じと言うことで、ジークフリートあたりになると、
自然と近くの座席の人とお友達になってまいります。

私も前の列に座っていたMichaelさん、Anneさんのお二方とお友達になりました。
Michaelさんは15年間バイロイトに通いづつけているのだそうで、
「どうやってチケットを取っているの?」と尋ねたら
「それは秘密さ」とのことでした。

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リングのチケット。4公演で1枚になっています。

さて、ジークフリートですが、舞台一面のラシュモア山がとてつもないインパクトです。
歴代大統領の顔は、マルクス、レーニン、スターリン、毛沢東に置き換えられています。
また、お馴染みとなった舞台盆の裏には旧東ベルリンのアレクサンダー広場と思しき
セットが作られており、ショーウィンドーに飾られた洋服や、出てくる登場人物の衣装
などからおそらく壁が崩壊した後のベルリンなんだろうなと想像できます。

共産主義と資本主義、世界を二分した思想を裏表の関係で示しているように見えます。

ジークフリートがファーフナーをカラシニコフ銃で撃ち殺すという、英雄譚とは程遠い
場面が舞台上で繰り広げられていきます。このカラシニコフ銃は本物でとてつもない音
がするため、劇場には「音量注意!」の注意書きが張り出されていました。

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カラシニコフ銃に対する注意書き。
凄い音量だから気を付けてね[わーい(嬉しい顔)]と書かれています。

そして昨年も話題になったクロコダイルが第2幕の最期に登場します。私の隣に
座っていたドイツ人は「Oh My God!」と顔を伏せてしまい大ブーイングでした。
さらにクロコダイルは昨年より数が増えた(子供ができたらしい)とのことで、
来年はもっと数が増えるのではと話題になっていました。

と、いろんなツッコミ要素満載のジークフリートですが、第2幕のアレクサンダー広場で
ジークフリートと森の小鳥が心を通わせる場面がとりわけ印象的でした。
ジークフリートはゴミ箱を漁っているし、森の小鳥は紅白歌合戦の小林幸子みたいな衣装
を着ているしで、一見するとシュールこの上ないのですが、何とも言えない寂寥感が漂っ
てきます。果たしてこの感覚は何でしょうね・・・?


ニュルンベルクへ小旅行 [バイロイト音楽祭2014]

本日バイロイト音楽祭は休演日です。

そこで、ニュルンベルクへ小旅行に出かけることにしました。
宿のご主人が親切に現地のガイドブックとお得なチケット情報を教えてくれました。

RE(Reginale Express)に乗って1時間弱の道のりです。

まず最初の目的地は、Dokumentationzentrumです。かつてナチス党大会が行われた
場所でリーフェンシュタールの映画「意志の勝利」でも有名です。

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会議場跡。写真だと大きさが伝わりにくいですが、ナゴヤドームがすっぽり入るぐらい
の大きさがあります。

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完成すると屋根がついてこのようになる予定だったようです。
巨大すぎて完成しなかったとのこと。

会議場跡は一部資料館にもなっていて、オーディオガイドと映像でこの施設の歴史を
学ぶことができます。
この会議場跡だけでも十分すぎるほど巨大なのですが、驚くべきことに、これ級の
建物を他にもいくつも建設し一大プロパガンダの舞台にする構想だったとのこと。
結局最終的に完成したのは、Zeppelinfeldだけだったようですが、すべて完成したら
さぞかし壮観だったろうなと、不思議な昂揚感を味わいました。

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会議場の一部は地元オーケストラの練習場として活用されています。 


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軍事パレード用の道路。

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Zeppelinfeld。ここの上にあったかぎ十字が爆破されるシーンは、
ドイツ第三帝国の終焉を示す象徴的な場面です。

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かつての党大会跡地を目の前にして物思いにふける私。

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今は巨大な公園として整備されており、平和そのものの光景です。

ふと時計をみると夕方・・・
あまりにも広大過ぎて結局ここ一か所しか回れませんでした。

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今日は日本は土用丑の日でした。Facebook上はウナギの写真であふれかえっています。
私も負けじとバイロイト市内の「誠」と言う日本料理屋でウナギ寿司を頂きました。


ワルキューレ(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

本日はワルキューレを鑑賞いたします。

朝食後適当に市内を散歩して宿で休んでいると、にわかに空が掻き曇り、
雷がどんどんとこちらへ近づいてきます。そして・・・
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降り始めました。しかもとんでもない勢いで。ついには雹まで混じる始末。

中々止む気配がないので、仕方なく着替えて豪雨の中劇場へ向かいます。
宿から劇場までは10分もかからないのですが、劇場前の坂道は川のようになって
おり、着いた頃には全身ずぶ濡れとなってしまいました。
靴と靴下を脱いでズボンのすそを捲り上げ、裸足で鑑賞です。
この日は来るのをあきらめてしまった人もいたようで、私の隣の席は空いていました。

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雨宿りする人々

ワルキューレの舞台はバクー油田。巨大な木造の採掘小屋が舞台盆の上でくるくる
回りながら舞台転換していきます。テレビカメラも健在。

おぉ!っと思ったのは、第一幕終盤でジークリンデとジークムントがお互いを兄弟
と知りながら、愛を誓い合う場面、線路を挟んで睦みあう二人のシーンは完全に
恋人たちの情景です。特にジークリンデの初々しさは今までに見たことがないほど。
それ以外にも歌手陣の演技がとても活きていることに段々と気が付いてきます。

カストルフ演出侮りがたし、と思い始めました。

この日は音楽も絶好調でした。ペトレンコの速いテンポ設定にオケもソリストも
十分に対応し、引き締まった音楽を導き出していました。
バランスも素晴らしく、オケが鳴らすべきところと歌手を聞かせるべきところが
しっかりとコントロールされていました。

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雨が降って寒いくらいでしたが、やはりバイロイト名物アイスクリームは
外せません。

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夕食は劇場裏手のレストラン「ビューガーロイテ」でイタリア料理を頂きました。
宿が市の中心から離れた住宅地でレストランが見当たらなかったので、
宿のご主人に教えてもらいました。美味でございました。


ラインの黄金(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

本日はラインの黄金を鑑賞いたします。が、やはり開演時間まで間があります。
市内書店のサイン会は予定が合わず、ヴァーンフリート荘は閉まっているわで、
早速することがなくなってしまいました。

そこで、前回バイロイト訪問時に訪れることができなかったエルミタージュへ
行ってみることにしました。地図をみると結構近そうだったのと、日曜日で
バスの本数が少なかったので、歩いてみることにしたのですが・・・



私の宿があるOrtrudweg(オルトルート通り)から、
歩いてみると意外と距離があり、結局途中道に迷ったりしながら1時間近く歩く
ことになりました。土地勘がないのに無謀なことをしました・・・

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しかし、頑張って歩いた甲斐もあって、素敵な庭園を満喫することができました。
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宮殿を吹き渡る風はとても爽やかで、お子さんがキャッキャと元気に遊びまわり、
とてものどかな日曜日の午後でした。

さて、ラインの黄金です。
昨年から話題となっているカストルフ演出が果たしてどんなものなのか、楽しみ
にしていました。

幕が開くと舞台の上には、モーテル、ガソリンスタンド、ルート66が舞台盆の上
に乗せられて、ぐるぐると回りながら場面転換してゆきます。終始テレビカメラ
が登場人物を追い続け、その様子はスクリーンで客席に映し出します。
ヴォータン一家の家族ムービーを見ているような感じです。

さらに、舞台の裏側にまでカメラが追いかけていき、舞台上に同時に表裏2つ
の場面が展開されるため、果たしてどこを見れば良いのかという、視覚的な落ち着き
所を見つけ出すことができません。

更に、舞台上で意図的に騒音も繰り出されます。
野球のバットであちこちたたきまわったり、飛んだり跳ねたり、
車はけたたましいエンジン音を響かせるわで、聴覚的に落ち着くところがありません。

う~ん、この演出はどういう態度で見たらよいのだろう・・・
・細かいディテールを追うべきか
・ディテールを放棄して大きな流れを見るべきか
・目をつぶって聞くべきか
そんな、落ち着きどころを探っているうちに舞台が終わってしまいました。

音楽も、この日はどうも今一つと感じました。ペトレンコの意図するテンポが全体に
浸透しきっていないように感じられ、終始、舞台とオケピット間でぎくしゃくした感じ
でした。

幕が閉まると音楽にはブラボー、演出にはブーイングと言った感じで、中々エキサイト
しています。最終日演出家が出てきたらどんなことになるのだろう、と今から戦々恐々
です。

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終演後は雨が降っていました。復活した老舗レストラン「オイレ」で晩御飯。


さまよえるオランダ人(バイロイト音楽祭) [バイロイト音楽祭2014]

本日はさまよえるオランダ人を鑑賞いたします。が、開演は18:00で時間があるので
バイロイト市内を散策します。

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市内書店のサイン会は・・・8月から。残念。
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ヴァーンフリート荘は工事中・・・残念。

仕方がなく、ワーグナーとコジマのお墓をお参りして、あとはひたすら周囲を
ぶらぶらして時間を潰します。



開演時のファンファーレ

演出は、扇風機工場を舞台にした企業買収劇という読み替え演出ですが、
当地バイロイトにおいては非常にオーソドックスな読み替え演出ではないか
と思います。


この日の見どころは何と言ってもティーレマンの指揮でしょう。
強弱や緩急を自在にあやつって重厚な音楽を作り出していきます。
肝心のオランダ人役であるサミュエル・ヨウンがどうも音程が今一つ
ふらふらしており残念でした。


波乱の初日(バイロイト音楽祭2014初日タンホイザー) [バイロイト音楽祭2014]

バイロイト音楽祭がスタートしました。
プレミエ(初日)なので、劇場前にはレッドカーペットが敷かれて、
高級車で次々とセレブリティが降り立ちます。
今年はメルケル首相が来られなかったのは残念でした。
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劇場前にはプレス用の陣取りがなされていました。

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次々に降り立つセレブリティ、誰が誰だか私には分かりませんでしたが・・・
さて、肝心の舞台ですが、始まって30分で突然幕が下りて音楽も止まってしまいました。
舞台監督と思しき人が出てきて
「舞台装置に異常が発生したため、一旦中断して20分後に再開する。」
とのこと。
こんなことってあるんですね〜
観客は一様に驚きの声をあげながら、蜘蛛の子を散らすように劇場の外へ出てゆきます。
ビールスタンドにあっという間に長蛇の列が。みんな喉が渇いていたんですね。
かく言う私も、内心「助かった~」と思いながらビールにありつきました。
  
結局40分後に、再度ファンファーレが鳴り再開が告げられます。
舞台監督らしき男性が再度登場し状況を説明。
「舞台中央の円筒形のセリが故障で上がりきらなくなり、
 中断中に改善を試みたが直らなかった。
一幕はセリを下げたまま再開する。」
とのこと。

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この写真の中央にある檻のようなものが問題のセリです。
これが1メートルぐらいしか上がらなくなってしまったようです。
(写真はバイロイト音楽祭のHPより拝借)

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奈落から見るとこんな感じで収納されており、場面によって上がってゆきます。
(写真はバイロイト音楽祭のHPより拝借)
前奏曲の直後から再開しトータルで1時間押しの進行となります。
ずーっと幕が開いたままのバウムガルテンの演出で、よりにもよって演奏中に幕が
おりてしまうとは、なんとも因果な話だなと思いました。
演出自体は、バウムガルテン独自の強烈なストーリーが盛り込まれていて、
中々見ていて面白い舞台だと思いました。
特に、すでにタンホイザーの子供を身ごもっていて余裕綽々のヴェーヌスに対して、
なんだか必死で痛々しい感じのエリザベトの描き方が見事でした。

歌手陣ではヘルマン役のクワンチョル・ヨウンがさすがの貫録でした。
タンホイザー役のトレステン・ケールは、新国立劇場の「死の都」でも感じましたが、
どうも声が客席まで飛んできません。

終演後は、歌手陣には総じてブラボーがかけられていましたが、
演出家には大ブーイング。
トラブルもありましたから仕方がないですかね。個人的には嫌いじゃありませんが。

移動の疲れもあり、この日はすぐ宿に帰って就寝です。

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